【宮司の健康歳時記9月号】栗のチカラ
窪八幡宮
宮司の本間です。
暦の上では秋、まだまだ酷暑の日々が続いています。
皆さん、くれぐれもお体ご健康に気をつけてお過ごしください。
今月のテーマは秋の味覚”栗”です。
栗はブナ科の植物で全世界に分布していますが、現在食されているのは、主に日本や朝鮮半島原産の種類になります。日本では米が主食となる以前、縄文時代から主食として食べられていたようです。旬はもちろん秋で、五節句のひとつである9月9日の「重陽の節句」は別名「菊の節句」「栗の節句」とも呼ばれ、菊酒を飲んだり栗ごはんを食べたりして、無病息災を願う風習が知られています。また、旧暦の9月13日の夜を「十三夜」といい、「十五夜」とともに月見をする風習がありますが、別名「栗名月」とも称され、栗をお供えします。このように、日本人は昔から栗の薬効に神秘的なチカラを感じ、様々利用してきたようです。中国でも古来、生薬名「栗子(りっし)」として病気の治療に用いられてきました。
【栗の主な有効成分】
・ビタミンB群
特にビタミンB1,B2が豊富に含まれており、疲労回復、成長促進、老化防止、皮膚炎や口内炎の改善の効果が期待できます。
・ビタミンC
100gあたり30mgと、柑橘類と同等の含有量です。また、栗のビタミンCはじゃがいも等と同様にデンプン質に包まれているため熱に強く、効率よく摂取することができます。
・タンニン
ポリフェノールの一種で抗酸化作用が強く、老化防止、ガンや動脈硬化の予防効果が期待できます。
【栗の東洋医学的薬効】
○養胃健脾(よういけんぴ)
胃腸を養い、丈夫にする。
○補腎強筋(ほじんきょうきん)
腎の働きを補い、筋力を高め、足腰を丈夫にする。
○活血止血(かっけつしけつ)
血液の流れを改善するとともに、不正出血などの余分な出血を止める。
栗は実だけでなく、他の部分にも様々な薬効をもっています。葉(生薬名:栗葉)やイガ(生薬名:栗毛毬)は、煎じて湿疹やかぶれ、やけど等の治療の民間療法として利用されてきました。また、渋皮には特に多くのタンニンが含まれているため、渋皮煮や揚げ栗のように、渋皮ごと食べられる調理法がお勧めです。ただし、栗はあまり消化がよくないので、一日あたり10個位までにして、よく噛んで食べるようにしましょう。
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